【アンチエイジング】亜鉛不足を補う食べ物(体調改善・美肌&育毛効果)

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アンチエイジング-亜鉛不足-食べ物

“亜鉛不足はさまざまな健康障害を引き起こす──”。

亜鉛欠乏症というワードも聞いたことがあるかもしれません。今や現代人の多くが亜鉛不足といわれています。

まずはじめに、亜鉛とは──。

亜鉛は五大栄養素の一つ、「ミネラル」に属します。三大栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質)が体内のエネルギー源・組織をつくる働きをするのに対し、ビタミンとミネラルは体の調子を整える働きをしています(ビタミンとミネラルを加えて五大栄養素)。

ミネラルがビタミンと異なるのは、体の構成成分にもなっているという点。一般的によく知られているミネラル成分にカルシウムや鉄がありますが、それぞれ骨の栄養素と赤血球の栄養素になっています。人間の体に必要な「16種の必須ミネラル(亜鉛含む)※」は、体内でつくることができないため、食品などから絶えず摂取する必要があります。

亜鉛は体内に約2gあり、主に骨格筋・骨に存在する成分ですが、他にも皮膚、肝臓、腎臓、前立腺などの多くの臓器に存在しています。亜鉛が不足すると、「味覚障害」「食欲不振」「発育不全」「肌荒れ(皮膚炎)」「脱毛」「免疫力低下」「貧血」「(ケガの)治癒遅延」「生殖機能低下」「糖尿病」など、さまざまな症状が現れるといわれています。

亜鉛はタンパク質の合成に必要な成分でもあり、とりわけ細胞の新陳代謝が活発な局面で必要とされています。

※主要ミネラル=カルシウム・リン・カリウム・硫黄・塩素・ナトリウム・マグネシウム、微量ミネラル=鉄・亜鉛・銅・マンガン・クロム・ヨウ素・セレン・モリブデン・コバルト。

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亜鉛不足を解消して体調改善(しみ・しわ予防、美肌、育毛、免疫力・精力アップ)

「亜鉛は体内でつくることができないため食べ物から摂取するのが必須」というのは前述のとおりですが、そもそも「亜鉛は吸収率(30%程度)が良くない」というのを知っておく必要があります。いかに効率良く、継続的に摂取できるかというのが重要になります。

ただ、注意すべきは過剰摂取。手っとり早いという点から、亜鉛不足解消をサプリなどに頼って一度に大量に摂取すると、過剰摂取となって嘔吐・下痢・善玉ココレステロール低下などを引き起こすことにつながります。そのため注意喚起として、厚生労働省から一日当たりの推奨摂取量も公表されています。あくまで(食事によって)食べ物から“一定量を継続的に摂取する”ことを心がけたほうがいいでしょう。

一日あたりの「亜鉛」推奨摂取量(過剰摂取を抑止)

アンチエイジング-亜鉛不足-食べ物

各栄養素の過剰摂取を避けるため、成分ごとに一日当たりの推奨摂取量を厚生労働省が策定しています。

亜鉛の推奨摂取量は以下となっています。

  • 一日当たりの「亜鉛」推奨摂取量

出典:厚生労働省策定「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」

【男性】

1~2歳:3mg│3~5歳:4mg│6~7歳:5mg│8~9歳:6mg│10~11歳:7mg│12~14歳:8mg│15~17歳:10mg│18~29歳:10(40)mg│30~49歳:10(45)mg│50~69歳:10(45)mg│70歳以上:9(40)mg

カッコ内は耐用上限量(18歳以下も耐用上限量あり)

【女性】

1~2歳:3mg│3~5歳:4mg│6~7歳:5mg│8~9歳:5mg│10~11歳:7mg│12~14歳:8mg│15~17歳:8mg│18~29歳:8(35)mg│30~49歳:8(35)mg│50~69歳:8(35)mg│70歳以上:7(35)mg│妊婦(付加量):+2mg│授乳婦(付加量):+3mg

カッコ内は耐用上限量(18歳以下も耐用上限量あり)

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亜鉛を多く含む食べ物(100g当たりの亜鉛含有量)

アンチエイジング-亜鉛不足-食べ物

以下は食品100g当たりの亜鉛含有量です。比較的亜鉛を多く含む食品をピックアップしています。過剰摂取を避け、一日あたりの推奨摂取量を目安として、一定量を継続的に(小まめに毎日)摂取することを心がける必要があります。

  • 食品100g当たりの「亜鉛」含有量(単位:mg)

【穀類】
アマランサス:5.8│焼きふ:2.2│オートミール:2.1│とうもろこし(玄穀):1.5│スパゲティ(乾麺):1.5│マカロニ(乾麺):1.5│もち:1.4│コーンミール:1.4│ライ麦パン:1.3│大麦(押麦):1.2│白玉粉:1.2│肉まん:1.1

【豆類】
凍り豆腐(乾):5.2│えんどう豆(塩豆):3.6│きな粉:3.5│大豆(乾):3.2│ひよこ豆フライ:2.7│フライビーンズ:2.6│油揚げ:2.4│あずき(乾):2.3│ゆば(生):2.2│大豆(ゆで):2.0│納豆:1.9│ひよこ豆(ゆで):1.8│がんもどき:1.6│えんどう豆(ゆで):1.4│納豆(ひきわり):1.3│厚揚げ/生揚げ:1.1│あんこ(こしあん):1.1│いんげん豆(ゆで):1.1

【種実類】
松の実:6.0│ごま:5.9│カシューナッツ:5.4│アーモンド:4.4│バターピーナッツ:3.1│らっかせい:3.0│くるみ:2.6│ピスタチオ:2.5

【魚類】
煮干し:7.2│たたみいわし:6.6│いかなご:3.9│ふかひれ:3.1│かつおぶし:2.8│うなぎ:2.7│いわし(みりん干):2.3│あんこうのきも:2.2│いわし(油漬):2.1│ししゃも:2.0│わかさぎ:2.0│さより:1.9│いわし(丸干):1.8│さば(水煮缶):1.7│いわし(焼き):1.6│身欠きにしん:1.3│あゆ(焼):1.2│しらうお:1.2│しらす干し:1.2│めざし:1.2│いわし(生):1.1│にしん:1.1│ほっけ(生):1.1│あじ(焼):1.0│かれい(子持ち):1.0│さば:1.0│さわら:1.0

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【魚介類】
牡蠣(生):13.2mg│するめ:5.4mg│ほや:5.3│かに缶:4.7│たいらがい:4.3│かに(たらばがに・殻付):4.2│干しえび:3.9│かに(毛がに・殻付):3.8│たらこ:3.8│しゃこ:3.3│かに(ずわいがに・殻付):3.1│めんたいこ:2.7│ほたて(ひも付):2.7│さざえ:2.2│すじこ:2.2│いくら:2.1│しじみ:2.1│うに:2.0│いか(焼):1.9│粒うに:1.9│伊勢えび:1.8│ほたて(貝柱):1.8│ほっき貝:1.8│いかの塩辛:1.7│はまぐり:1.7│たこ:1.6

【肉・卵類】
ビーフジャーキー:8.8│豚レバー:6.9│牛肩肉:4.9│牛肩ロース:4.6│牛ひき肉:4.2│たまご(卵黄):4.2│コンビーフ缶:4.1│ローストビーフ:4.1│牛もも肉:4.0│サラミ:4.0│牛レバー:3.8│牛リブロース:3.6│牛ランプ:3.4│マトン:3.4│鶏レバー:3.3│牛ばら肉:3.0│牛サーロイン:2.8│牛ひれ肉:2.8│牛たん:2.8│鶏砂ぎも:2.8│豚肩ロース:2.7│牛ミノ:2.6│豚ひき肉:2.5│鶏はつ:2.3│生ハム:2.2│牛はつ:2.1│豚ひれ肉:2.1│豚もも肉:2.0│豚たん:2.0│豚ばら肉:1.8│フランクフルト:1.8│ベーコン:1.8│豚ロース:1.6│鶏もも肉:1.6│ハム(ボンレス):1.6│ウインナー:1.4│たまご:1.3

【乳製品】
パルメザンチーズ:7.3│脱脂粉乳(粉):3.9│プロセスチーズ:3.2│カマンベールチーズ:2.8│加糖練乳:0.8│クリームチーズ:0.7│アイスクリーム(高脂肪):0.5│カッテージチーズ:0.5│普通牛乳:0.4

【野菜】
切干大根:2.1│そら豆:1.9│かんぴょう:1.8│とうがらし:1.5│えだまめ:1.3│しそ:1.3│たけのこ:1.2│グリンピース:1.0│しその実:1.0│とうもろこし:1.0│パセリ:1.0

【飲み物】
ミルクココア(粉):2.1│紹興酒:0.4│豆乳:0.3

【調味料】
ドライイースト:3.4│カレー粉:2.9│酒粕:2.3│オイスターソース:1.6│粒入りマスタード:1.4│みそ:1.1│こしょう(黒):1.1│からし:1.0│しょうゆ(濃口):0.9│こしょう(白):0.9│わさび(ねり):0.8│しょうゆ(薄口):0.6│さとう(黒):0.5

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亜鉛と相性の良い食べ合わせ(吸収率アップ)

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亜鉛はそもそも吸収率が30%程度であるため、含有率の数値を額面通り鵜吞みにすることはできません。そこで、効率良く摂取するために、吸収率をアップさせてくれる食品と食べ合わせることをおすすめします。

その代表が「クエン酸」です。クエン酸はキレート作用によって、ミネラル成分を包み込んで吸収しやすい形に変えてくれる働きをもっています。亜鉛を摂取する際、クエン酸を多く含む「レモン・グレープフルーツ・オレンジ」などの柑橘類や「梅干し」などと食べ合わせると吸収率がアップするといわれています。

また逆に、吸収を阻害する物質も存在するため、摂取の際は念のため注意が必要です。

成分としては食物繊維、タンニン、フィチン酸、ポリリン酸が、亜鉛の吸収阻害物質といわれています。食物繊維は亜鉛を吸収する性質があり、タンニン、フィチン酸、ポリリン酸は、亜鉛と結合してしまいます。穀類・豆類は食物繊維、コーヒー・紅茶・緑茶・ワインなどはタンニン、加工食品はフィチン酸とポリリン酸を含むものが多いため、亜鉛の吸収率は高くないと心得ておくほうがいいでしょう。そもそもの亜鉛の吸収率が低いのは、これらの要因が影響しているためです。

食後のコーヒーというのをルーティン化させている人も多いと思いますが、食後すぐにコーヒーを飲むのは亜鉛の吸収阻害になるので控えたほうがいいでしょう。飲むなら食後1~2時間空けるのがベターといわれています(緑茶・紅茶も同様)。

また、喫煙と飲酒も亜鉛を消費するため、亜鉛不足を誘発します。

タバコを吸うと、体内に取り込まれる有害物質を排出する際に亜鉛が消費され、お酒(アルコール飲料)を飲むと、体内に取り込まれたアルコールを分解する際に亜鉛が消費されます。ヘビースモーカー、酒好きの人は亜鉛不足を危惧したほうが無難です。

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しみ・しわ予防、美肌、育毛、不妊症対策にも

アンチエイジング-亜鉛不足-食べ物

亜鉛は「抗酸化作用」にも一役買っています。

人間の体は酸素を取り込むことで食べ物からエネルギーをつくり出していますが、同時に活性酸素も発生させています。活性酸素は体内に侵入した細菌やウイルスを撃退する役目を担っていますが、過剰に発生すると細胞を傷つけ、老化・動脈硬化・ガン・しわ・しみの原因になるといわれています。

亜鉛は、この活性酸素の過剰発生を抑制する働きも担っています(抗酸化作用)。つまり、亜鉛を摂取することによって、「アンチエイジング」「動脈硬化予防」「ガン抑制」にも一定の効果が見込めることになります。

女性は特に、過度なダイエットや菜食主義などによって慢性的に亜鉛の摂取不足といわれています。当然ながら体内の亜鉛が不足すると、しわ・しみが発生する原因となり得るため、日ごろからコンスタントに亜鉛を摂取することが必要です。

また、亜鉛はタンパク質の合成にも必要な成分でもあるため、タンパク質(アミノ酸)で構成されている皮膚・髪は直接影響を受けることにもなります(亜鉛はアミノ酸を髪の主成分であるケラチンに変える働きをする)。

「肌にハリ・ツヤがなくなった」「髪にコシがなくなった」「抜け毛(薄毛)が気になる」というのは、成人男性・成人女性共通の悩みとして常に上位にランクしています。

これらはタンパク質不足であり、タンパク質を合成するために必要な亜鉛が不足しているのが原因であるといわれています。

他にも、男性の場合、亜鉛は前立腺や性腺にも含まれ、性ホルモンの合成や精子の生成に深く関わっており、亜鉛不足は不妊症にも影響しているとみられています。

これらすべての項目に対して過度に神経質になる必要はありませんが、亜鉛不足が招く症状を心得ておくことは、いずれ何らかのプラスにはなるはずです。

written by 空リュウ

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