【連続ドラマW】「ヒポクラテスの誓い」を観た私見・感想

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連続ドラマW-ヒポクラテスの誓い-北川景子-感想

WOWOW連続ドラマW「ヒポクラテスの誓い」は、2016年に主演・北川景子で映像化された作品です。原作は同名小説・中山七里著「ヒポクラテスの誓い」(2015年刊行)。

北川景子は本作が連続ドラマW初出演であり、また医療系ミステリにも初めて挑んだ作品ということで耳目を集めました。

法医学をめぐる“ヒポクラテスの誓い”

栂野真琴(北川景子)はまっすぐな性格の研修医。いわゆる“研修生”という立ち位置としては、人物設定でありがちな、信念をもって事にあたる芯の強いタイプです。

インタビューで北川景子は、「内科医として働いているときの生き生きとした様子と法医学教室へ移ってからの葛藤のコントラストをつけられるよう演じた」と語っています。

内科に勤務する真琴は、尊敬する津久場教授(古谷一行)のアドバイスによって、法医学教室の光崎教授(柴田恭兵)のもとで研修するところからストーリーが展開されます。

構成の要所で、勤務する浦和医大の館内に掲げられている“ヒポクラテスへの誓い”がインサートされますが、これがつまり、医師としての試金石のような使われ方をしています。

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法医学にたずさわる者に必要なものとは

連続ドラマW-ヒポクラテスの誓い-北川景子-感想

法医学教室での研修期間中、真琴は3件の不審死解剖事案にたずさわることになります。

法医学をまっとうする冷静沈着な光崎の言動は、若さゆえに感情で物事を判断しようとする真琴には理解しがたいものとして映り、光崎の真意をはかれません。

光崎は、“解剖によって得られる結果が真実である”ことを真琴に暗に示すが──。

キャスティングとしては、ニヒルな医師役の柴田恭兵は違和感がありませんが、研修医役の北川景子という設定にいくらかのハードルを感じてしまいます。ただ、役に対する意識の高さは演技から感じ取れます。

解剖結果が示した真実とは──

連続ドラマW-ヒポクラテスの誓い-北川景子-感想

法医学の権威・光崎に信頼を寄せる古手川(尾上松也)は、正義感の強い埼玉県警捜査一課の刑事。

まっすぐな性格は真琴と重なって映ります。

事故死の死因に疑惑を抱く古手川は、光崎に解剖を依頼するため根回しに奔走します。このシーンの古手川の正義感には共感できます。ただ、解剖にまわすまでの強引な展開が現実的ではなく、水を差しているように感じました。

光崎と古手川が手を組んで解剖をした結果、その先にみえてくるものとは──。

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“ヒポクラテスの誓い”が示した真実

連続ドラマW-ヒポクラテスの誓い-北川景子-感想

解剖の結果が示すものを追い求め、その先にみえたものは“ヒポクラテスの誓い”が試されるような衝撃の事実です。

光崎は光崎なりの方法で、古手川は古手川なりの方法で、活路を見出そうと懸命に手を尽くします。そして、真琴も──。

全体の構成は練られたものになっていますが、ただ、結末のシーンで真琴がとった行動は、現実的ではないというのがおそらく大方の意見では。

原作と実写版は別物ということを前提として観ることができるならば、本作の北川景子と尾上松也の熱演は、一見の価値があるものだと思います。

written by 空リュウ

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